春駒の構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 14:31 UTC 版)
春駒は正月の年初に各組と別当が行事執行に関して相談する。3日には道中笛でお囃子を奏でながら祝儀金(寄進)を集め歩くカミアツメ(紙集め)が行われる。落合地区では7日にカミアツメが行われる。 11日にはカミタテ(神立て)と呼ばれる、別当宅でダシ(万灯)、ヤナギ(と万灯に施されるヤナギ状の飾り)、幣束、札、ウマなど春駒に用いられる諸道具の制作が行われる。また、同日には春駒の行列が集落内の神社や小祠、寺をめぐるカミマイリ(神参り)が行われ、他組の春駒行列と出会った際には太鼓や鉦を鳴らし賑やかにすれ違うブチアワセ(打ち合わせ)が行われる。 14日にはドウソウジン(道祖神)が行われ、春駒の行列が別当宅から道祖神場や集落の各戸を巡り、ウマオドリが行われる。道祖神場ではシャチ祝い(寄進の読み上げ)、ドンドンヤキ、ウマオドリが行われ、前年に結婚や子供の誕生など祝い事があった家では寄進の額も多く、水祝儀と呼ばれる盛大な練り込みが行われる。各家ではウマオドリに先立ち寄進の返礼として、「弁慶」が行われる。「弁慶」は主に子供が務め、道祖神の御札や返礼の品を持ち、当主にお札や品物を渡すまで奇数回で練りを行う。このように春駒には新しいムラの構成員の披露という社会的要素も存在していた。 翌15日には、翌年に行われる春駒の別当を決定するベットウオクリ(別当送り)が行われる。
※この「春駒の構成」の解説は、「一之瀬高橋の春駒」の解説の一部です。
「春駒の構成」を含む「一之瀬高橋の春駒」の記事については、「一之瀬高橋の春駒」の概要を参照ください。
- 春駒の構成のページへのリンク