日本酒の燗における温度表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 13:20 UTC 版)
日本酒の燗では細かな温度表現があり、一般的には以下のように分類される。飲用温度はあくまでも目安である。 名称飲用温度備考飛び切り燗(とびきりかん) 55 °C前後 熱燗よりもさらに辛口になるとされる。 熱燗(あつかん) 50 °C前後 キレが出て辛口になり、香りもシャープになる 上燗 45 °C前後 香りが引き締まるとされる。 ぬる燗 40 °C前後 香りが開くとされる。 人肌燗 37 °C前後 米や麹の香りを楽しむのに適しており味に膨らみがでるとされる。 日向燗(ひなたかん) 33 °C前後 香りが引き立つ温度とされる。 冷や 常温 熱燗と比べて温度が低いため「冷や」と呼ばれており、冷却したわけではない。 涼冷え(すずびえ) 15 °C前後 冷蔵庫から出してから少し時間が経過した状態。 花冷え 10 °C前後 香りが弱くなる。 雪冷え 05 °C前後 香りがほぼ無くなる。 涼冷え、花冷え、雪冷えは沢の鶴が提唱した表現である。 これら以外の名称として、飛び切り燗を更に越えた温度に対して煮酒と呼ぶなど様々な表現が存在する。泉鏡花は潔癖性で酒を煮立つまで温めていいたことから、これを当時の文壇では「泉燗」と呼んでいた。
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