日本産のカゲロウ目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/10 22:51 UTC 版)
以下が日本産の概要である。カッコ内は日本産既知種の概数であるが、研究の進行によって変動するのは他の生物と同様である。これらは石綿・竹門(2005b)に準じたもので、上の囲み内のリストが準じている他言語版のリストとは配列その他は多少異なっている。 トビイロカゲロウ科 Leptophlebiidae(4属9種):トビイロカゲロウなど カワカゲロウ科 Potamanthidae (1属2種):キイロカワカゲロウ・オオカワカゲロウ モンカゲロウ科 Ephemeridae(1属4種):モンカゲロウなど(砂底に潜る) シロイロカゲロウ科 Polymitarcyidae(1属3種):オオシロカゲロウなど。幼虫は瀬石の下の砂泥に巣穴を掘って棲む。 ヒメシロカゲロウ科 Caenidae(2属3種):ヒメシロカゲロウなど。小型で研究不十分な科。かつてヒメカゲロウ科とも呼ばれたが、アミメカゲロウ目にもヒメカゲロウ科があるため改称された。 マダラカゲロウ科 Ephemerellidae(6属23種以上):オオマダラカゲロウなど捕食性のものもいる。アカマダラカゲロウは河川の最普通種。 ヒメフタオカゲロウ科 Ameletidae(1属6種):ヒメフタオカゲロウなど。未記載種もある。 コカゲロウ科 Baetidae(11属39種以上):フタバカゲロウ(水田に普通)・シロハラコカゲロウ(河川に普通)など。とくに河川に多くの種が生息し、しばしば個体数も多い。しかし研究が不十分なため、幼虫にはFコカゲロウ、Hコカゲロウなどアルファベットの仮称が付けられているものも多く、更にそれらの成虫には学名不詳のままキナリコカゲロウやサイドコカゲロウなどの仮称も提唱されており、将来整理が必要な群である。 ガガンボカゲロウ科 Dipteromimidae(1属2種):ガガンボカゲロウ(原流域)・キイロガガンボカゲロウ。 フタオカゲロウ科 Siphlonuridae(1属4種):オオフタオカゲロウ(中流域で大発生する)など。 チラカゲロウ科 Isonychiidae(1属3種):チラカゲロウ(河川に普通)など。チラとはこの幼虫などを指す方言。一見魚類のような動きをする。 ヒトリガカゲロウ科 Oligoneuridae(1属1種):ヒトリガカゲロウ(大河川の下流域。ヨーロッパにも分布)。 ヒラタカゲロウ科 Ecdyonuridae(8属42種以上):エルモンヒラタカゲロウ・クロタニガワカゲロウなど。極めて扁平な体型をもち、流れのある所の石の表面に張り付いており、動きは素早い。種類が多く研究は不十分。素人には、幼虫での種の区別が困難なものが少なくない。
※この「日本産のカゲロウ目」の解説は、「カゲロウ」の解説の一部です。
「日本産のカゲロウ目」を含む「カゲロウ」の記事については、「カゲロウ」の概要を参照ください。
- 日本産のカゲロウ目のページへのリンク