日本代表選手の選考について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 03:47 UTC 版)
「2020年東京オリンピックのスポーツクライミング競技」の記事における「日本代表選手の選考について」の解説
選考大会では、1つの国は、本大会に出場可能な2名を超えて出場枠を獲得できるため、出場枠を獲得した選手の中から誰を本大会に派遣するかは国内競技連盟(NF)・国内オリンピック委員会が選考できると認識されており、日本のNFである日本山岳・スポーツクライミング協会(JMSCA)では、2019年世界選手権(英語版)の国内最上位選手を男女1人目のJOC推薦選手とし、2人目は選考大会(世界選手権、オリンピック予選、大陸選手権)のいずれかで出場枠を獲得した選手の中から、2020年コンバインド・ジャパンカップの成績により、決定するとしていた。 最初の選考大会である2019年8月の世界選手権(八王子市エスフォルタアリーナ)の上位7名(ただし1カ国2名まで)の選手が出場枠を獲得するとされたため、男女4人ずつが7位以内に入賞した日本からは、男子の楢﨑智亜(優勝)、原田海(4位)、女子の野口啓代(2位)、野中生萌(5位)が出場枠を獲得し、JMSCAの選考基準により国内最上位選手である楢﨑と野口のみがJOC推薦選手として確定した。前述の4名を除く日本選手は、オリンピック予選と大陸選手権を通じて、出場枠獲得を目指すこととなった。 しかし、IFSCは2019年10月に解釈を変更し、選考大会にて出場枠を獲得できる選手は1カ国男女2名ずつまでとされたため、JMSCAの3名以上の出場枠獲得選手の存在を前提とした選考基準が適用できない事態となり、11月1日にJMSCAが解釈変更の取り消しを求めて、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴したことを発表するに至った。11月から12月にかけて、フランスのトゥールーズで開催されたオリンピック予選では、男子の藤井快(1位)、楢﨑明智(3位)、女子の伊藤ふたば(1位)、森秋彩(5位)がいずれも出場枠獲得圏内(上位6名(ただし1カ国2名まで))に入ったが、IFSCが公表する2020年4月30日現在の本大会出場選手リストでは、日本からは楢﨑智、野口の他に、原田、野中が掲載されており、日本代表選手は世界選手権の成績のみにより選出された状態となっていた。 2020年12月、JMSCAは上述のJMSCAの選考基準に基づき代表選考を行う請求が、CASにより棄却されたことを公表するとともに、IFSCの選考基準解釈に従い、2019年世界選手権で7位以内に入った日本人選手男女の上位2名の選手である楢﨑智、原田、野口、野中をJOCへの推薦選手とすることを発表した。 NOC男子女子合計 オーストラリア 1 1 2 オーストリア 1 1 2 カナダ 1 1 2 中国 1 1 2 チェコ 1 1 フランス 2 2 4 ドイツ 2 2 イギリス 1 1 イタリア 2 1 3 日本 2 2 4 カザフスタン 1 1 ポーランド 1 1 ロシア 1 2 3 スロベニア 2 2 南アフリカ 1 1 2 韓国 1 1 2 スペイン 1 1 スイス 1 1 アメリカ合衆国 2 2 4 計: 19カ国202040
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