日本の結婚初夜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 13:40 UTC 版)
日本においても、結婚初夜に新婚夫婦は性交をするのが一般的とされ、婚礼のしきたりについて示した小笠原流礼法の床入りが有名である。 結婚披露宴を終えた夫婦はその後の宴会には参加せず、布団の敷かれた奥の間に通され、そこで初夜性交を行った。隣室に立会人をもうけ、初夜性交の完遂は宴会の席の親族一同に報告され、家と家との結婚であるとされたかつての結婚感における両家の結婚の完成を祝ったのである。 しかし童貞と処女の見合い結婚など性経験に乏しい場合も少なくなく、極度の緊張によって新郎に勃起が得られなかったり(新婚性勃起障害)、挿入前に新郎が射精してしまう・新婦に湿潤が得られない、中折れや膣内射精障害などで射精に至れないなど、実際には初夜性交をうまく行えない場合も多かった。立会人としては新婚夫婦の交わりの不成立を祝いの席に報告するわけにもいかないことや、新郎にとっては床入り開始から新郎が果てる(射精する)までの時間が短すぎても長すぎても、その後の親族からのからかいの対象となってしまうことなどから、立会人に心付けとしていくらかの金銭を渡して立会を免じてもらい、親族へ床入りはつつがなく成功した旨を適時に報告してもらうようになったり、宴に濁酒や白酒、アワビや蛤などをふるまうことで立会人の報告に代えるなど、立会人の存在は形骸化していった。 なお結婚後は速やかに子をもうけることが望ましいとされ、とりわけ初夜性交による妊娠は特別な意味を持っていたため、婚礼の日取りは新婦の排卵日を見計らって決められた。
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