日本の国語と、日本における“国語”という表現
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/07 02:52 UTC 版)
「国語」の記事における「日本の国語と、日本における“国語”という表現」の解説
日本の国語(国家語)は日本語である。 日本では、政府の役所の影響があるような文脈、たとえば文部科学省の学校教科名では“国語”科、主に学校教育向けの辞典も“国語”辞典というように、“日本語 (Japanese)”と呼ばずに“国語 (National language)”と呼ぶことが行われるが、世界的に見ればこのような例はきわめて少ない。例えば、イギリスやアメリカなど英語圏国家では“English”すなわち“英語”と固有名詞ではっきりと呼び、“National language”などと一般概念を指す名詞で済ませてしまうような奇妙なことはしない。 どんな国でも、憲法上あるいは法律上、その国の国語(National language)を定めていても、その言語のことを、日常的に「国語」と呼んでしまって本来の言語名を伏せてしまうような奇妙なことはしないのである。きちんとその正式名称、正式の固有名詞で呼ぶ。たとえばイギリスの国家語はEnglish(英語)と定められているが、イギリスの政府の人間でも、英語のことは「English」と呼んでおり、日常的に英語のことを「national language」と呼んで済ませてしまって「English」という言葉を口にせず隠ぺいしてしまうような奇妙なことはしないのである。政府系の人間ならむしろ「English」とはっきり言い、「English」であることを強調する。フランスでも、フランスの国家語はフランス語であるが、フランス政府関係者であっても、フランス語のことは必ず「フランス語」と呼び、他でもないフランス語であることを強調する。フランス語のことを日常的に「国家語」などと呼んで済ませてしまって「フランス語」という呼び方を口にせず隠ぺいしてしまう、などという奇妙なことは絶対にしないのである。 なお日本の英語教育でも、教科としての「国語(日本語)」を訳す場合でも、あくまでJapaneseである。
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