日本における移入と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 09:19 UTC 版)
「ツヤハダゴマダラカミキリ」の記事における「日本における移入と発生」の解説
日本においては、本種を記載したVictor von Motschulskyが1860年に発表した論文で「Honshu」から記録したのが本邦における最初の記録であるが、この記録は標本の混入や誤同定が疑われ、信憑性には疑問があるとされる。その他の古い記録としては、1911年の石垣島、1912年の熊本があるが、いずれも輸入材に付着して移入した一時的な発生であると考えられている。 その後の記録はなかったが、2002年に神奈川県横浜市中区馬車道の街路樹のアキニレから継続した発生が確認された。この事例では、横浜植物防疫所が中心となり、防除が行われた。DDVP乳剤を発生した木に注入することで大半の幼虫の殺虫に成功し、被害が深刻な発生木は伐採の上で焼却処分が行われた。その結果、2004年9月までに根絶に成功している。しかし、2021年になって、兵庫県神戸市の六甲アイランドでの多数の個体の定着的発生が確認され、盛んにアキニレを食害し、交尾や産卵を行っているのを報告する論文が出版された。この事例では発生した個体が中国に分布する近縁種である、キボシゴマダラカミキリ Anoplophora nobilisとの交雑に由来する可能性が示唆されている。 その後、国内で相次いで発見され、2022年2月現在、宮城県、福島県、茨城県、埼玉県、富山県、愛知県、兵庫県、山口県の8県で確認されている。
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