新潟県中越沖地震の影響に伴う緊急・暫定使用許可
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「八汐ダム」の記事における「新潟県中越沖地震の影響に伴う緊急・暫定使用許可」の解説
2007年(平成19年)7月16日、新潟県中越沖地震が東京電力の柏崎刈羽原子力発電所を直撃し、7基すべての原子炉が長期停止を余儀なくされてしまう。梅雨明けを控え増大する電力需要に対し供給力の不足を懸念した東京電力は、他の電力会社に電力融通を求めるとともに、不正発覚以来停止中の塩原発電所を切り札として使用できるよう、国土交通省に対し使用許可を求めた。国土交通省は同年7月30日、同日から9月7日までの期間、電力不足に際しては緊急・暫定的に使用できるよう措置を講じた。 東京電力は盆休み明けの8月21日に電力不足が予想されるとして、当日の未明より蛇尾川ダムの水を八汐ダムにくみ上げ、いつでも発電できる状態にして待機させた。当日の最大電力は6,013万キロワットであり、塩原発電所の稼動は見送られたが、翌22日はさらに電力需要が増加し、当日13時過ぎに塩原発電所の運転を開始した。当日の最大電力は15時に6,147万キロワットを記録し、2007年度の最大電力を更新。首都圏は塩原発電所の緊急運転とあわせ、さらなる電力融通の応援、同時に随時調整契約を結んでいる大口需要家(一部の大工場など)への電気使用抑制により、この危機を乗り切った。 2008年(平成20年)度もまた、柏崎刈羽原子力発電所の運転再開見通しがつかない東京電力に対し、国土交通省は7月28日から9月12日までの期間、塩原発電所を緊急・暫定的に使用できるようにする措置を講じている。
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