新技術に対する姿勢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 05:49 UTC 版)
「スティーヴン・スピルバーグ」の記事における「新技術に対する姿勢」の解説
DVDが新メディアとして登場した際、監督、プロデューサー、俳優らによるオーディオコメンタリーの録音が盛んに行われるようになったが、スピルバーグは「コメンタリー嫌い」と公言し、自身の監督作品のDVDにコメンタリーを吹き込むことは一切なく、他のスタッフやキャストによるコメンタリーも入れさせない。その代わりに、特典映像を豊富に提供するという姿勢を取っている。 ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』で全編デジタル撮影を行ったのをきっかけに、ハリウッド業界の大勢は安価で増産もしやすいデジタル化に傾いたが、スピルバーグは慎重な態度を示した。2002年末の『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』公開時点で全米に36000以上あった劇場映画用スクリーンのうち、デジタル・スクリーンがわずか100以下しか存在しなかったというのが主な理由だが、35ミリのセルロイド・フィルムの絵を好むことでも知られるスピルバーグは、自身をラッダイト運動にたとえて「デジタル映像化は進歩とはいえない。キズなどが付かない綺麗な映像は作れても、映画製作における芸術性を損なう」「映画というのは、1人でノートパソコンで見るより、知らない者同士が映画館に集まって、一緒にチカチカする映像を見るものだ」ともコメントした。 第3世代光ディスク(当時の「次世代DVD」)規格をめぐってBlu-rayとHD DVDが競合した際、スピルバーグ作品の配給元・販売元であるパラマウント映画社は後者を支持したが、スピルバーグ自身は規格争いが終息するまで待つという構えを崩さなかった。そのため、スピルバーグ監督作品は一切、HD DVD化されなかった。
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