文学・音楽・戯曲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:36 UTC 版)
白居易の『長恨歌』を題材に作られた能「楊貴妃」がある(金春禅竹作)。 音楽作品としては、山田検校の「長恨歌」、光崎検校の「秋風の曲」がある。 井上靖は楊貴妃の生涯を元に『楊貴妃伝』を執筆した。『楊貴妃伝』はさらに、2004年に宝塚歌劇団星組で舞台化された。 中国で後世、多くの小説・漢詩・雑劇・戯曲の題材として取り上げられた。さらに、日本においても、古典文学で話題にたびたび取りあげられ、古川柳などでも題材としていくつも使われている。 明末期の笑話集『笑府』刺俗部に、楊貴妃と張飛の登場する笑話がある。ある男が、野ざらしになっていた骸骨を見つけ、気の毒に思って供養をしてやる。その晩、男の家の戸を叩く者があり、「誰だ」と聞くと「妃(フェイ)」と答える。さらに尋ねたところ「私は楊貴妃です。馬嵬で殺されてから葬られることもなく野ざらしになっていたのを、あなたが供養して下さいました。お礼に夜伽をさせて下さい」と答え、その晩、男と夜を共にした。これを聞いてうらやんだ隣の男、野原を探し回ってやはり野ざらしになった骸骨を見つけ、供養したところ、その晩やはり戸を叩く者があり、「誰だ」と聞くと「飛(フェイ)」と答える。「楊貴妃かい」と訊くと「俺は張飛だ」という答え。仰天して「張将軍には何ゆえのお来しで」と訪ねると、張飛曰く「拙者、漢中で殺されてから葬られることもなく野ざらしになっておったのを、貴殿に供養していただいた。お礼に夜伽をさせていただきたい」。 これがさらに日本で翻案されたのが、落語『野ざらし』。
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