文学におけるヤングアダルト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 12:17 UTC 版)
「ヤングアダルト」の記事における「文学におけるヤングアダルト」の解説
英語圏の図書館においては児童文学と文学一般の間、12歳から18歳までの読者を対象に書かれた文学に対してYoung adult (YA)というカテゴリーを設けている。日本では13歳から19歳を読者層として想定している図書館が最も多い。日本にはかつて「ジュブナイル」が用いられた時期があるが、21世紀初頭には「ヤングアダルト図書(YA図書)」、図書館における「ヤングアダルトコーナー(YAコーナー)」の設置など用語として用いられるようになった。講談社の書籍レーベル「YA!ENTERTAINMENT」のYAはヤングアダルトの略である。 YAで扱われるジャンルは文学一般とほぼ変わらない。想定読者層である12歳から18歳を主人公に据える傾向はあるが、YAの必須条件という訳ではない。21世紀にとてもよく売れた作品として、『トワイライト』や『ハンガー・ゲーム』が挙げられる。YAは幅広い層に読まれており、その7割近くが18歳から64歳だとする市場推計がある。 YAに日本のライトノベルを含める見方もある。日本の図書館においては、ライトノベルがYAコーナーに置かれるケースが多く、YA図書を占めるライトノベルの割合が高い図書館も多い。一方米国では、現地出版社の意向もあり、YAにライトノベルは含めない方針が主流である。そうするに至った理由として、図書館における未成年者も手にできる本の基準が非常に厳しいことが挙げられる。エン・プレスの創業者の一人であるカート・ハスラーによれば、性的暴力やマイノリティへの差別を含むもの、セクシーな少女が表紙を飾っているものなどは、YAとして認めてもらうのは困難であるという。
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