文化多様性による認識
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/30 15:42 UTC 版)
文化的空間は暗黙知的な存在であり、その空間を形成する文化圏に属する集団以外には理解しがたい面がある。 尺度の違いから文化的空間の保護は一律には行えないが、役立つと思われるのが文化多様性という考えで、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)による文化多様性条約がある。世界遺産としてのロイ・マタ史跡や無形文化遺産での文化的空間の登録は文化多様性条約の影響がある。 文化多様性条約は反グローバリゼーションが根幹にあり、「有形無形の伝統あるいは固有文化の保護、新たな文化の創造、文化享受と選択の自由」といった文化権(英語版)の確立を目的とする。世界的規模で波及するアメリカニゼーション(ファーストフードのような食文化や、コンテンツ産業が発信するファッションなどのライフスタイル)に席巻されることなく、いかに独自の文化を維持し続けるかを模索するもの。そうした中で伝統的な食物栽培地や地域に根差した日常的な生活環境といった文化的空間も守られると考えられており、アメリカ国内におけるネイティブ・アメリカンやアーミッシュといったマイノリティの文化と文化的空間の保護にも繋がる。 国内では、文化遺産における知的財産権問題プロジェクトの観点から民族共生(多文化主義)空間の推進としてアイヌのイオル再生が世界的に注目されている。
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