数寄屋大工
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 00:45 UTC 版)
数寄屋大工(すきやだいく)は、茶室を造る大工。主に木造軸組工法で茶室風を取り入れて家屋を造る(数寄屋造り、書院造りという)。 わび・さびや花鳥風月といった粋や趣を表現し、実用一辺倒ではない細工や材料を用いる。茶室に限らず趣味人の大店や商人などが、蔵やはなれ、母屋や料亭、旅館までも用いた。緻密な細工物が多用されるので建具大工の素養が必要である。また抱える職方も特殊で、特に左官屋などはこてによるレリーフ(こて絵)を作ることができる。また、今では日本に少数しかいないが、茶室には欠かせない炉を専門とする炉壇師という職人もいる。町大工には社会的な役割が強く、顧客も庶民であったため実用的な建築が求められ、寺社大工には神社・仏閣の様式美が求められていた。それに対し数奇屋大工は予算的にも自由が利き、今で言えば芸術家肌といえる。
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