敬語との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/18 04:17 UTC 版)
日本語は、ウチでは「だ」調、ソトでは「ですます」調で話される。 ソトの者に対して、身内の者を高めてはいけないとされる。ウチである親族間では、呼び捨て、「おやじ」「おっさん」「おばはん」「あんた」「おまえ」と親しみを込めて使っている呼称(親称や愛称)も、ソトの人々をそう呼べば見下しているものと解釈され、あるいはウチの間柄で使っている呼称を使って親族を他者に説明すると見下しているとの誤解が生じることもありうる。 これに対して、お母さん、おばあさん、山田さんといった呼称は中立的となる。客を「様」と呼ぶ風潮は、それまでデパートなど高級とされる店舗で使われたが、1990年代には身近な商店にまで広まってきており、これは「さん」が多用され敬称としての地位が下がってきたからだという意見がある。 大阪の市役所での調査は2001年に報告されており、本来は市役所内の人々はここに所属する人にとって皆がウチであるはずだが、上司である部長に対しては年齢にかかわらずほぼ尊敬語が使われており、「してはる」型の敬語は、なれなれしく感じられるからか「いらっしゃる」や「おられる」型に比べて少なかった。市長に対して部長のことを話す際には、部長のことをへりくだって説明する謙譲の形式が37.6%にみられ、これらではウチソトの意識から部長を高めなかったと考えられる。また親しい同僚に部長を説明する際には、敬語では「はる」型が多く、中立な「いる」型が過半数となった。
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