教皇位剥奪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/01 06:59 UTC 版)
一時的なものにしろ永続的なものにしろ健康上の理由で教皇位を剥奪するような規定は教会法には存在しない; その他の教皇位剥奪を保証するような権威を持つ文書に記載されてもいない。新教会法典には「ローマ聖座が空位のとき、又は完全にその機能が妨げられたとき, 普遍教会の統治に関して何ら変更されてはならない」と規定されている。 教区司教は満75歳になると求められれば退任を申し出なければいけない。また、枢機卿は80歳になるとコンクラーヴェに参加できなくなる。しかしながら、教皇に関しては特定の年齢に達したら辞任するという規定が存在しない。これらの教区司教や枢機卿に関する規定が制定されて以降、三人の教皇―パウロ6世、ヨハネ・パウロ2世、そしてベネディクト16世―が在位中に80歳に達した(ヨハネ・パウロ1世は65歳に達した程度であった)。 2005年のヨハネ・パウロ2世の死去の予兆として、彼が健康上の理由により辞任するのではないかと報じられたが、ヴァチカン公式は一貫してその可能性を除外していた[要出典](ただしヨハネ・パウロ2世が2000年に辞任を意識していたことが後に明かされた。2000年当時彼は80歳であり、辞任の可能性を明白に感じていた)。対して彼のベネディクト16世が全く同じ理由で実際に辞任している。
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