改修点と欠点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/29 22:30 UTC 版)
これ以前に日本陸軍では保式機関砲を採用し日露戦争に投入していたが、欠点が多数発見されていた。三八式機関銃では以下の点が改修された。 薬莢に油脂を塗るための油槽を追加した。これにより薬莢の抽出を容易にし、また油脂の潤滑により機関部の作動を円滑にした。 薬室後部の形状を改良。弾頭部分を薬室へ滑らせる部分を改良して確実に装填できるようにした。 エキストラクターと円筒の構造強化。 安全装置の改良、構造強化。 引き金を引いたままでなくとも連射が可能な装置の採用。 南部少佐はこれらの欠点を改修したが、未だに以下の欠点が存在した。 銃身交換が容易でないこと。 閂子(せんし)が固定式で修理が難しいこと。 撃茎が活塞と結合されているために雷管を突き破りやすく、また撃茎自体も折れやすかった。 保弾板の先端を銃へ装填するのに熟練を要した。また送弾機構に歯車を使うため、装弾中に弾丸が跳ね上がることがあった。 三脚架の姿勢変更には立って作業しなければならず、また数人の力を必要とした。 こうした欠点を踏まえ、後継の三年式機関銃には改善が施された。
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