掛軸の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 05:20 UTC 版)
仏画、肉筆浮世絵、山水画、花鳥画、墨蹟、古筆、色紙、短冊、画賛、手紙である「消息」、巻物を切り取った一部である「断簡」などが表装され、掛軸となる。連作となる複数の書画を同じ表装で仕立てたものを「対幅」(ついふく)と呼ぶ。対幅には柿栗図や竜虎図といった双幅、観音・猿・鶴などを描いた三幅対、四季を描いた四幅対、12ヶ月を描いた十二幅対などがある。以上を床の間に掛けるものという意味で、「床掛け」ともいう。 「床掛け」以外の掛軸には、仏壇の中に掛ける掛軸がある。本尊や脇侍の絵像、名号・法名軸がある。 庶民向けに簡素、安価に製造・販売される掛軸もある。北関東ではかつて、生まれた子供の初正月に掛け軸絵を贈る風習があった。初節句の祝い品とした地域もあった。絵柄は七福神などのほか、男児向けには武者や軍人、女児には美人画が好まれたという。主な産地は栃木県佐野地方で「佐野掛地」と呼ばれた。
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