抹消された物件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/11 03:31 UTC 版)
「第33回世界遺産委員会」の記事における「抹消された物件」の解説
ドイツの世界遺産の一つであったドレスデン・エルベ渓谷(2004年登録)が、世界遺産リストから抹消された。この物件は文化的景観が評価されていたが、第二次世界大戦以前から存在していた橋の建設計画の進展によって、景観が持つ「顕著な普遍的価値」が失われる可能性が出てきたため、2006年からは危機にさらされている世界遺産(危機遺産)リストに登録され、世界遺産リストからの抹消の可能性が委員会審議でもたびたび言及されてきた。しかし、地元では住民投票の結果なども踏まえて建設が始まり、工事の中止や撤回が望めなくなったことから、世界遺産委員会は世界遺産リストからの抹消を決議した。 抹消される物件は、オマーンの世界遺産の一つであったアラビアオリックスの保護区(1994年登録、2007年抹消)に続いて2件目であるが、文化遺産として、また当該国の要請によらない委員会の主体的判断としては、最初の事例であった。 景観関連では2008年に旋開橋の取り壊しが問題となった月の港ボルドー(フランス、2007年登録)について、保全状況のありかたが今回も議論になった。
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