抗トロンビン剤(アルガトロバン)の発見と開発
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「岡本彰祐」の記事における「抗トロンビン剤(アルガトロバン)の発見と開発」の解説
「抗トロンビン剤」の研究は、「抗プラスミン剤」の研究に引き続き、神戸大学医学部教授となっていた岡本彰祐と三菱化成研究所との共同研究で開始された。1970年(昭和45年)、トシル・アルギニン・メチルエステル(TAME)が弱いながらも抗トロンビン作用を持つことから出発し、このTAMEの化学修飾により805番目にアルガトロバンが発見された。 1980年(昭和55年)ごろから臨床試験に入り、1990年(平成2年)に日本で慢性動脈閉塞症の治療薬として承認され、次いで1996年(平成8年)には脳血栓症にも適用が認められた。2000年(平成12年)には米国のFDAからヘパリンの重大な副作用である「ヘパリン起因性血小板減少症」(HIT)の予防・治療薬として承認された。現在では日本のみならず北米、ヨーロッパなどで血栓症やHITの治療薬として用いられている。
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