抗ヒスタミン作用と脳内移行性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/21 04:20 UTC 版)
「インペアード・パフォーマンス」の記事における「抗ヒスタミン作用と脳内移行性」の解説
ヒスタミンは、大脳において学習と記憶の強化、覚醒の増加、他に摂食、体温の制御、心血管系の制御、および副腎皮質ホルモンの放出などに関わっている。抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンH1受容体に対して、体内に存在するヒスタミンが作用するのを遮断する。 ヒスタミンは、ヒスタミンH1受容体を介して、鼻汁、くしゃみ、かゆみなどのアレルギー症状を引き起こすが、中枢神経系(脳)においては神経伝達物質の1つであり、H1受容体を介して覚醒を維持しているため、抗ヒスタミン薬には共通した副作用としての眠気が存在することになる。 初期の抗ヒスタミン薬は、中枢の抑制作用が強かったため、1980年代から中枢移行性の少ない非鎮静性の第二世代の抗ヒスタミン薬が開発されている。しかしながらケトチフェンなどは、日本のガイドラインで第二世代に分類されているが、脳内でのヒスタミンH1受容体の占有率から鎮静性が高いなど、第二世代でも個々では鎮静性が高いものがある。 「抗ヒスタミン薬#ヒスタミン受容体の占有率と鎮静性の分類」も参照
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