抗チログロブリン抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 14:34 UTC 版)
「チログロブリン」の記事における「抗チログロブリン抗体」の解説
臨床検査室でのチログロブリン検査は、抗チログロブリン抗体(ATA)(別名:TgAb)の存在によって複雑になる事がある。抗チログロブリン抗体は、正常な人では10人に1人、甲状腺癌の患者ではそれ以上の割合で存在する。これらの抗体が存在すると、報告されたチログロブリンのレベルが誤って低くなる(稀に誤って高くなる)事があるが、この問題はATAの存在を同時に検査する事である程度回避出来る。ATAが検出された場合に、臨床医が取るべき理想的な戦略は、(1回の検査室での測定ではなく)定量的な測定の継続的実施である。 ATAは、橋本病やバセドウ病の患者によく見られる。甲状腺機能が正常な場合でもATAは存在し得るので、これらの病気の診断にはあまり役に立たない。また、橋本病に関連した神経内分泌疾患である橋本脳症の患者にもATAが見られるが、これは橋本病が原因ではない。
※この「抗チログロブリン抗体」の解説は、「チログロブリン」の解説の一部です。
「抗チログロブリン抗体」を含む「チログロブリン」の記事については、「チログロブリン」の概要を参照ください。
- 抗チログロブリン抗体のページへのリンク