技術の盗用問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 10:03 UTC 版)
「中国高速鉄道CRH380A型電車」の記事における「技術の盗用問題」の解説
中国は日本の新幹線のE2系をベースとして独自開発したCRH2-300の発展形としているが、2010年(平成22年)4月に、JR東海会長の葛西敬之は「中国の高速鉄道は安全性を軽視することで、限界まで速度を出している。技術も『外国企業から盗用』」と主張した。それに対し中国側の何総工程師は「我々が求めている技術は、日本のような島国向けの技術とは異なる」と表明する国も多いと主張した上で、「安全性が保証されている中国の高速鉄道技術は既に世界をリードする地位を獲得した」などと反論した。 しかし、中国鉄道部科学技術局長などを務めた周翊民は、中国紙『21世紀経済報道』に対し、「世界一にこだわり、設計上の安全速度を無視し、日独が試験走行で達成していた速度に近い速度での営業を命じただけで、中国独自の技術によるものではない」と暴露し、「自分の技術でないので問題が起きても解決できない。結果の甚大さは想像もできない」と指摘した。また米国議会の超党派諮問機関「米中経済安保調査委員会」は2011年10月26日、日本の新幹線技術の中国側の取得について「中国企業が外国技術を盗用した最も酷い実例」と明記し、「中国政府が外国の技術を取得する過程では中国の国有企業が決定的な役割を果たす」として、日本の新幹線技術の盗用も中国政府の意思だったという見解を明示した。
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