戦時の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 02:58 UTC 版)
ディオルコスは、古代の海軍の戦いにおいて重要な役割を果たした。ギリシアの歴史家たちは、紀元前5世紀から1世紀までのあいだ何度も、海軍の作戦を迅速化するために、地峡を越えて軍艦を運んだことがあると記述している。紀元前428年、スパルタはアテネを脅かすためにディオルコスを使ってサロニコス湾へ軍艦を運ぶ計画をし、一方ペロポネソス戦争中の紀元前411年には、ヒオス島での作戦に向け艦隊を迅速に移動させた。紀元前220年、ファロスのデメトリウス(英語版)は、約50隻からなる艦隊を地峡を越えてコリンティアコス湾へと運んだ。 その3年後、ピリッポス5世はマケドニア王国の38隻の艦隊を地峡を越えて運ばせる一方、より大型の船はマレアス岬を回航させた。また後にローマ皇帝となるオクタウィアヌス(アウグストゥス)は紀元前31年にアクティウムの海戦で勝利した後、彼の260隻からなるリブルナ(英語版)の艦隊の一部を地峡を越えてマルクス・アントニウスに対してできるだけ速く前進させた。紀元後868年には、東ローマ帝国の提督ニケタス・オオリュファス(英語版)は、彼の100隻のデュロモイからなる艦隊すべてを迅速な作戦で地峡を横断させたが、これはディオルコスとは異なるルートで行われたものである可能性が高い。
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