愛のスタイル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 23:25 UTC 版)
三角形の頂点に描かれた3つの要素は、互いに影響しあい、また各々がとる行動によって、非愛を除いて7種類の愛のスタイルを形成する。三角形の大きさは愛の「量」を表し、大きければ大きいほど愛が深い。各コーナーにはそれぞれ愛の種類があり、様々な組み合わせで愛の種類がラベルづけされる。三角形の形は、愛の "スタイル "を表すもので、恋愛の経過とともに変化する。 非愛:親密さも、情熱も、コミットメントもない状態。他人。 お好み/友情:親密さだけの関係。友達関係や知人関係もこのカテゴリーに入る。 リマレンス:情熱だけの関係。恋愛初期のドキドキ期など、まだ本気の愛には発展していない。ここから親密さが育まれれば「ロマンティックな愛」へ発展する。だが、親密さもコミットメントも培われなければ、このリマレンスは突如消えることもある。 空虚の愛:コミットメントだけの関係。例えば、お見合いの場合には「空虚の愛」で始まるが、別の形に発展することがある。 ロマンティックな愛:親密さと情熱はあるが、コミットメントに欠けた関係。ロマンチックな恋愛関係と考えられる一方、一夜限りの関係である可能性もある。 思いやりの愛:コミットメントと親密さはあるが、情熱はない関係。例えば長い間連れ添った夫婦など。家族の中で共有される愛は、この「思いやりの愛」の一形態である。プラトニックだが強い友情を持つ親しい友人間の愛も同様である。 愚直な愛:情熱とコミットメントはあるが、親密さに欠けた関係。 例えば、一目惚れや、一方的で熱烈な求婚などが含まれる。 熟愛:バランスのとれた大きな愛。スタンバーグは人々が目指す理想的な関係と位置づけたが、一方で完全な愛を維持することはそれを達成する以上に難しいかもしれないと注意を促している。 スタンバーグの愛の三角理論は、その後に彼が築いた『物語としての恋愛』という恋愛論の強固な基礎となっている。その恋愛論の中で彼は、ユニークで異なる多数の恋愛物語が、どのように恋愛を理解するかにも複数の視座を与えると説明する。人々はこのような体験を通じて、愛とは何か、あるいは愛が自分にとってどうあるべきかを会得するようになると提唱した。これら2つの理論がスタンバーグの「愛の二重理論」を作り上げている。 「最も長く続き、最も満足できる関係とは、パートナーが常に親密さを持続させ、互いのコミットメントを強化することに腐心するものである」
※この「愛のスタイル」の解説は、「愛の三角理論」の解説の一部です。
「愛のスタイル」を含む「愛の三角理論」の記事については、「愛の三角理論」の概要を参照ください。
- 愛のスタイルのページへのリンク