悪玉コレステロールと善玉コレステロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 21:45 UTC 版)
「コレステロール」の記事における「悪玉コレステロールと善玉コレステロール」の解説
コレステロールが生命維持に必須な役割を果たす物質であるという事実は、科学者以外にはあまり知られていない。むしろ、一般社会には健康を蝕む物質として認知されていることが多い。すなわち、様々なリポタンパク質コレステロール複合体の血液中でのあり方が、脂質異常症など循環器疾患の一因になるとの認識が強い。 たとえば、医師が患者に対してコレステロールの健康上の懸念がある場合には、悪玉コレステロール(LDLコレステロール:low density lipoprotein cholesterol、いわゆる bad cholesterol)の危険性を訴える。一方、悪玉コレステロールの対極には善玉コレステロール(HDLコレステロール:high density lipoprotein cholesterol、いわゆる good cholesterol)が存在する。この両者の違いはコレステロールを体内輸送する際における、コレステロールと複合体を作るリポタンパク質の種類によるものであり、コレステロール分子自体の違いではない。 悪玉といわれるLDL (コレステロールではない) が、動脈硬化巣に酸化LDLとし蓄積された結果、動脈が詰まり心筋梗塞や、その他の疾患を発生させていることが明らかになってきた。逆に善玉HDL(コレステロールではない) は、動脈硬化巣から酸化LDLを引き抜く作用があり善玉と呼ばれている。詳細は、脂質異常症、体内輸送およびリポタンパク質、変性LDLの項を参照のこと。
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