恒温・変温と硬組織における成長線の有無
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 10:18 UTC 版)
「恒温動物」の記事における「恒温・変温と硬組織における成長線の有無」の解説
また、骨や歯、角、鱗、耳石のような硬組織における年輪のような成長線の有無で恒温と変温の推定をすることもあるが、これはその個体の当該硬組織の成長速度に大きな変動があり、かつ、それが残ったことを示しているに過ぎない。つまり、成長線があったからと言って、変温動物である、もしくは無ければ恒温動物である、とはいえない(つまり化石などによる体温調節能の憶測は非常に困難)[独自研究?]。 現生生物の例では、通常典型的な恒温動物である大型哺乳類にも成長線が形成されるものがたくさん存在する。クジラ類の歯や骨、ウシ類の角や象牙には明確に成長線があり、シカ類の骨格や歯にもしばしば認められる。また、通常、成長線のできないヒトの骨においても、季節的に飢餓状態に置かれたことによると思われる成長線(飢餓線:ハリス線、Harris' Line)が認められる例がある[独自研究?]。野生のイノシシの牙には通常明瞭な成長線があるが、飼育下のブタでは観察されない。これも野生下では栄養状態に季節的変動があるが飼育下ではほとんどないことが原因であろうと推定されている。 季節変動のある地域で数年以上にわたって成長し、成長が季節変動する変温動物は数多くあるが、その硬組織に成長の変動が残るとも限らない。例えばセミやロブスターは何年にもわたって成長する変温動物であるが、硬組織を脱皮によって捨てるため成長線は残らない。当たり前であるが季節変動のない地域に生息している変温動物、例えば熱帯のワニ類やニシキヘビ類には基本的に成長線は認められない[独自研究?]。
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