思想・教え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 01:19 UTC 版)
江戸時代後期の神道では旧来の汎神論的神道とは異なる、林羅山の唱えた理当心地神道などに見られるような「全ての人の心に神が内在する」という近代的とも言える神の観念が広まっていた。黒住宗忠は、自らが合一した天照大御神を記紀神話で語られる太陽神、農耕神としての存在である以上に、最高神であり、唯心論的に、全ての人の心に存在し、合一を果たすことで病気の治癒や魂の救済を可能にする究極存在として説いた。 黒住教は天照大御神以外の神の神徳を説いていない。宗忠の説いた天照大御神は八百万の神の本体であり、他の神は天照大御神が枝葉のように分化した存在と説いている。そのため、黒住教は多神教でありながらも一神教的な特徴があるとされる。また、天照大御神は外在的な物神ではないため、信者は太陽を拝む日拝を行うが太陽信仰とは異なる。経典の中に存在する過去の神ではなく、各々の心のなかに生きて居る神であることから、宗忠は独自の教典も作らなかった。 黒住教の教えとして特に重要なものに「御七カ条」と呼ばれる日々の生活の上での7つの心得がある。また、日の出を拝む「ご日拝と御陽気修行」と呼ばれる実践修行がある。
※この「思想・教え」の解説は、「黒住教」の解説の一部です。
「思想・教え」を含む「黒住教」の記事については、「黒住教」の概要を参照ください。
- 思想・教えのページへのリンク