快速の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 13:31 UTC 版)
「東海道線 (名古屋地区)」の記事における「快速の誕生」の解説
1896年(明治29年)9月1日 : 新橋駅 - 神戸駅間に国鉄初の急行列車を設定。急行列車といっても現代のそれと異なり特別料金を徴収しなかったので、これが現代に通ずる「中京圏快速列車」の創始とも見なせる。この列車は名古屋駅 - 岐阜駅間を無停車で走り、同区間を普通列車が約1時間で結んでいたのに対して43分で走破。上りの名古屋駅 - 豊橋駅間でも同列車は熱田駅・大府駅・岡崎駅に停車し、普通列車が約2時間で結んでいたところを1時間48分で走る。 1907年(明治40年)3月 : 1906年に急行料金制度が導入され、その代替として新橋駅 - 下関駅間の普通列車が浜松駅以西にて快速運転を行う。名古屋 - 大阪間の移動に都合の良いダイヤで、前述した名古屋駅 - 岐阜駅間は尾張一宮駅のみ停車で50分で走破。 1926年(大正15年)8月15日 : 東京駅 - 名古屋駅間と名古屋駅 - 神戸駅間に各1往復ずつ、現在の長距離快速列車に相当する「準急列車」を設定。 1930年(昭和5年)10月1日 : 豊橋駅 - 名古屋駅間に3往復の準急列車を新設。最速列車は同区間を熱田駅・刈谷駅・岡崎駅停車で70分で結ぶ。なお、当時の特急列車「富士」は同じ区間を60分、普通列車は約2時間弱で結んでいた。また、名古屋駅 - 大垣駅間にも尾張一宮駅・岐阜駅のみ停車する快速列車が4本新設され、名岐間を30分で結ぶ。なお、この3年前には愛知電気鉄道が神宮前駅 - 吉田駅(現在の豊橋駅)を全通させていた。 1934年(昭和9年)12月1日 : 名古屋駅 - 大垣駅間を走る快速列車3往復に削減され、うち2往復は枇杷島駅と清洲駅にも停車するようになる。しかし、無停車の1往復に関しては名岐間の所要時間は36分になり、停車駅が増えた列車も同区間の所要時間45分を維持。豊橋駅 - 名古屋駅では東京直通の1往復を除いて快速列車は消滅したが、普通列車の所要時間は約90 - 100分とスピードアップしている。 1940年(昭和15年)10月1日 : 戦時体制下となり、豊橋駅 - 名古屋駅間の快速列車1往復と、名古屋駅 - 大垣駅間の快速列車2往復が廃止。 1943年(昭和18年)10月1日 : 最後に残った名古屋駅 - 大垣駅間の快速列車1往復も消滅し、戦前の優等列車は全廃。
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