志摩郡_(三重県)

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志摩郡 (三重県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/05/22 09:46 UTC 版)

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三重県志摩郡の範囲（水色：後に他郡から編入した区域）

1919年の志摩郡役所（画像右下）
背後は鳥羽尋常高等小学校（現・鳥羽市立鳥羽小学校）

志摩郡（しまぐん）は、三重県（志摩国）にあった郡。

郡域

1896年（明治29年）に行政区画として発足した当時の郡域は、鳥羽市全域および志摩市の大部分（磯部町栗木広・桧山・山原を除く）にあたる。

歴史

志摩郡（第1次）

• 元は志摩国全域を郡域とする郡（しまのこおり）であった。
• 養老3年（719年） - 答志郡と佐芸郡（後に英虞郡に改称）に分割され、一旦消滅。

志摩郡（第2次）

1.鳥羽町 2.答志村 3.神島村 4.坂手村 5.加茂村 6.鏡浦村 7.長岡村 8.的矢村 9.安乗村 10.国府村 11.磯部村 21.鵜方村 22.立神村 23.甲賀村 24.志島村・名田村・畔名村 25.波切村 26.船越村 27.片田村 28.布施田村 29.和具村 30.越賀村 31.御座村 32.浜島村（紫：鳥羽市 桃：志摩市）

• 明治29年（1896年）4月1日 - 郡制の施行のため、答志郡・英虞郡の区域をもって再び発足。（1町24村）
  • 旧・答志郡（1町10村） - 鳥羽町、答志村、神島村、坂手村、加茂村、鏡浦村、長岡村（現・鳥羽市）、磯部村、的矢村、安乗村、国府村（現・志摩市）
  • 旧・英虞郡（14村） - 鵜方村、立神村、甲賀村、志島村、畔名村、名田村、波切村、船越村、片田村、布施田村、和具村、越賀村、御座村、浜島村（現・志摩市）
• 明治30年（1897年）
  • 5月31日（1町27村）
    • 答志村の一部（菅島）が分立して菅島村が発足。
    • 答志村の一部（桃取）が分立して桃取村が発足。
    • 鵜方村の一部（神明浦）が分立して神明村が発足。
  • 9月1日 - 郡制を施行。郡役所が鳥羽町に設置。
• 大正8年（1919年）10月1日 - 浜島村が町制施行して浜島町となる。（2町26村）
• 大正12年（1923年）4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
• 大正15年（1926年）7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
• 昭和3年（1928年）8月1日 - 波切村が町制施行して波切町となる。（3町25村）
• 昭和10年（1935年）時点での当郡の面積は277.24平方km、人口は73,776人（男35,046人・女38,730人）。
• 昭和14年（1939年）7月1日 - 和具村が町制施行して和具町となる。（4町24村）
• 昭和17年（1942年）6月10日 - 坂手村が鳥羽町に編入。（4町23村）
• 昭和26年（1951年）1月1日 - 鵜方村が町制施行して鵜方町となる。（5町22村）
• 昭和29年（1954年）
  • 8月1日 - 波切町・船越村・名田村が合併して大王町が発足。（5町19村）
  • 11月1日 - 鳥羽町・加茂村・長岡村・鏡浦村・桃取村・答志村・菅島村・神島村が合併して鳥羽市が発足し、郡より離脱。（4町12村）
  • 12月1日 - 和具町・片田村・布施田村・越賀村・御座村が合併して志摩町が発足。（4町8村）
• 昭和30年（1955年）
  • 1月1日 - 鵜方町・神明村・立神村・志島村・甲賀村・国府村・安乗村が合併して阿児町が発足。（4町2村）
  • 2月11日 - 磯部村・的矢村が度会郡神原村の一部（栗木広・檜山・山原）と合併して磯部町が発足。（5町）
• 昭和31年（1956年）9月30日 - 畔名村が大王町に編入。
• 平成16年（2004年）10月1日 - 浜島町・大王町・志摩町・阿児町・磯部町が合併して志摩市が発足。同日志摩郡消滅。三重県内では1956年の郡再編以来、初の郡消滅となった。

変遷表

自治体の変遷

旧 郡	明治以前	明治初年 - 明治10年	明治11年 - 明治22年	明治22年 4月1日 町村制施行	明治22年 - 昭和19年	昭和20年 - 昭和29年	昭和30年 - 昭和64年	平成元年 - 現在	現在
答 志 郡	鳥羽城下	明治4年 本町	明治11年 鳥羽町	鳥羽町	鳥羽町	昭和29年11月1日 鳥羽市	鳥羽市	鳥羽市	鳥羽市
		明治4年 大里町
		明治4年 横町
		明治4年 中之郷
		明治4年 藤之郷
		明治4年 奥谷
		明治4年 錦町
	小浜村	小浜村	小浜村
	竪神村	竪神村	竪神村
	坂手村	坂手村	坂手村	坂手村	昭和17年6月10日 鳥羽町に編入
	神島村	神島村	神島村	神島村	神島村
	答志村	答志村	答志村	答志村	答志村
	菅島	菅島	菅島		明治30年5月31日 分立 菅島村
	桃取村	桃取村	桃取村		明治30年5月31日 分立 桃取村
	岩倉村	岩倉村	岩倉村	加茂村	加茂村
	船津村	船津村	船津村
	河内村	河内村	河内村
	松尾村	松尾村	松尾村
	白木村	白木村	白木村
	安楽島村	安楽島村	安楽島村
	浦村	浦村	浦村	鏡浦村	鏡浦村
	石鏡村	石鏡村	石鏡村
	相差村	相差村	相差村	長岡村	長岡村
	国崎村	国崎村	国崎村
	畔蛸村	畔蛸村	畔蛸村
	千賀村	千賀村	千賀村
	堅子村	堅子村	堅子村
	上之郷村	上之郷村	上之郷村	磯部村	磯部村	磯部村	昭和30年2月11日 磯部町	平成16年10月1日 志摩市	志摩市
	下之郷村	下之郷村	下之郷村
	飯浜村	飯浜村	飯浜村
	山田村	山田村	山田村
	沓掛村	沓掛村	沓掛村
	五知村	五知村	五知村
	迫間村	迫間村	迫間村
	築地村	築地村	築地村
	恵利原村	恵利原村	恵利原村
	穴川村	穴川村	穴川村
	坂崎村	坂崎村	坂崎村
度 会 郡	栗木広新田	栗木広新田	栗木広新田	神原村 の一部	神原村の一部	神原村の一部
	檜山村	檜山村	檜山村
	山原村	山原村	山原村
答 志 郡	的矢村	的矢村	的矢村	的矢村	的矢村	的矢村
	三ヶ所村	三ヶ所村	三ヶ所村
	渡鹿野村	渡鹿野村	渡鹿野村
	安乗村	安乗村	安乗村	安乗村	安乗村	安乗村	昭和30年1月1日 阿児町
	国府村	国府村	国府村	国府村	国府村	国府村
英 虞 郡	鵜方村	鵜方村	鵜方村	鵜方村	鵜方村	昭和26年1月1日 町制 鵜方町
	神明浦村	神明浦村	神明浦村		明治30年5月31日 分立 神明村	神明村
	甲賀村	甲賀村	甲賀村	甲賀村	甲賀村	甲賀村
	立神村	立神村	立神村	立神村	立神村	立神村
	志島村	志島村	志島村	三和村	明治27年2月13日 志島村	志島村
	畔名村	畔名村	畔名村		明治27年2月13日 名田村	昭和29年8月1日 大王町	大王町
	名田村	名田村	名田村		明治27年2月13日 畔名村
	波切村	波切村	波切村	波切村	昭和3年8月1日 町制 波切町
	船越村	船越村	船越村	船越村	船越村
	浜島村	浜島村	浜島村	浜島村	大正8年10月1日 町制 浜島町	浜島町	浜島町
	南張村	南張村	南張村
	檜山路村	檜山路村	檜山路村
	塩屋村	塩屋村	塩屋村
	迫子村	迫子村	迫子村
	和具村	和具村	和具村	和具村	昭和14年7月1日 町制 和具町	昭和29年12月1日 志摩町	志摩町
	片田村	片田村	片田村	片田村	片田村
	布施田村	布施田村	布施田村	布施田村	布施田村
	越賀村	越賀村	越賀村	越賀村	越賀村
	御座村	御座村	御座村	御座村	御座村

行政

歴代郡長

代	氏名	就任年月日	退任年月日	備考
1	勝島政次郎	明治29年（1896年）4月1日
2	北原保重	明治33年（1900年）6月28日
3	西塚宗吾	明治43年（1910年）6月21日
4	大山元史	明治45年（1912年）6月22日
5	鎌田千代之助	大正4年（1915年）4月21日
6	加藤信太郎	大正8年（1919年）8月21日
7	鳥山利隆	大正9年（1920年）12月4日
8	神鳥徳男	大正11年（1922年）5月13日	大正15年（1926年）6月30日	郡役所廃止により、廃官

参考文献

• 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 24 三重県、角川書店、1983年6月1日。ISBN 4040012402。 

関連項目

• 消滅した郡の一覧
• 志摩郡 (福岡県)
• 南勢

先代 -----	行政区の変遷 - 719年 （第1次）	次代 答志郡・英虞郡
先代 答志郡・英虞郡	行政区の変遷 1896年 - 2004年 （第2次）	次代 （消滅）