当用漢字見直しの動き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/13 04:00 UTC 版)
「新聞常用漢字表」の記事における「当用漢字見直しの動き」の解説
第7期国語審議会は当用漢字表の再検討に着手し、1964年9月に文部省は日本新聞協会に対し、新聞界としての意見と資料の提出を求めた。新聞用語懇談会による検討を経て新聞協会は翌年1月、(1)字種の大幅増減は好ましくない、(2)音訓表の合理的改定が望ましい、(3)字体をさらに簡略化することを希望する——という趣旨の意見書を出した。続いて4月には具体的な字種について、稼・溝・肢・塾・哨・甚・仙・腺・曹・槽・棟・洞・覇・唄・泡の15字の追加を希望し、壱・芋・恭・嗣・畝・弐の6字は削除してよいとする参考資料を提出した。国語審議会は12月の最終総会で、第一部会報告として、当用漢字表から31字を削り、47字を追加、1字の字体を修正する試案を発表した。新聞協会の削除候補4字と追加希望11字が採用された形となった。次の第8期国語審議会では、この試案にとらわれずに当用漢字などの諸問題について審議するとして原則論に終始し、試案は棚上げされた。漢字表の字種については、第11期国語審議会が新たな漢字表を作る方針を打ち出したことを受け、以降の審議会で検討作業が進むことになる。
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