引田天功 (初代)とは? わかりやすく解説

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引田天功 (初代)

(引田功 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/28 00:35 UTC 版)

初代 引田ひきた 天功てんこう
本名 引田 功
生年月日 (1934-07-03) 1934年7月3日
没年月日 (1979-12-31) 1979年12月31日(45歳没)
出生地 日本神奈川県横浜市
身長 177cm
職業 マジシャン
催眠術
活動期間 1953年 - 1979年
配偶者 先妻:小桜京子
著名な家族 小桜有美(先妻との娘)
引田智子(後妻との娘)
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初代・引田 天功(ひきた てんこう、1934年昭和9年〉7月3日 - 1979年〈昭和54年〉12月31日) は、日本マジシャン(イリュージョニスト)、催眠術師。本名は引田 功(ひきた いさお)。師匠は松旭斎天洋

水中や爆発などの極限状態からの脱出マジック[1]を得意とし、「日本の脱出王」の異名を取った。

人物

神奈川県横浜市生まれ。日本大学高等学校日本大学旧工学部卒業。声優小桜有美(先妻・小桜京子との間の子)、80年代のアイドルグループ少女隊の“トモ”として活動した引田智子(後妻との間の子)は娘。

1968年から1975年まで7回にわたり、日本テレビの特番(主に木曜スペシャルの枠内)として放送された脱出イリュージョンで(「死のジェットコースター大脱出」、「死の火煙塔大脱出」「死の水道管大脱出」「油地獄水面炎上大脱出」など)は、それまでの奇術と一線を介したスケールの大きさで毎回高視聴率を記録した。アイデアは自身が尊敬する“脱出王”ハリー・フーディーニの脱出劇にヒントを得たものである。

テレビメディアと組んだ大規模な脱出イリュージョンの日本におけるパイオニアとして、日本のマジック界をリードする存在だったが、脱出の際の大掛かりなパフォーマンスで使用する大量の火薬の威力は凄まじく、練習中に瀕死となるアクシデントや、音と熱と煙に相当悩まされるなど諸刃の剣であったと自身の著書に記している。『紅白なんでも合戦』での海中脱出マジックには5000万円の生命保険がかけられた[2]

本業以外では1969年フジテレビ系のテレビドラマフラワーアクション009ノ1」にレギュラー出演。また、レギュラー冠番組天功どっきり60分!』(東京12チャンネル(現・テレビ東京))も持っていた。

心筋梗塞などの心臓疾患に苦しんだ中年期以降は催眠術パフォーマンスにも取り組み、身体に負担をかけず、かつ視覚的にインパクトのある芸も取り入れる。一方では「ナイアガラ瀑布脱出」などの新たな脱出イリュージョンを構想していたともいわれていたが、病状の進行等の事情から果たせなかった。1979年12月31日、心臓病にて死去。45歳没[3]。翌日(1980年元日)朝のフジテレビの特別番組『初詣爆笑ヒットパレード[4][5]で、司会の三波伸介によりその訃報が伝えられる。遺骨は横浜市緑区長津田の大林寺に葬られた[6]

来歴

出演

バラエティ番組
テレビドラマ

弟子

脚注

  1. ^ 引田が活動していた当時、日本の奇術(マジック)界では「イリュージョン」、「ステージマジック」、「サロンマジック」、「クロースアップ・マジック(テーブルマジック)」といった分類、名称がまだ一般的ではなく、引田のパフォーマンスは「脱出マジック」と呼ばれていた。
  2. ^ 『放送できないテレビの内幕』自由国民社、1968年10月30日、44頁。 
  3. ^ 「引田天功は脱出マジックに失敗して命を落とした」「煙を吸い込んで、肺を痛めたのが早世につながった」との噂もたったが、公式の死因発表は心臓病死である。[要出典]
  4. ^ なつかし番組表 毎日新聞(東京版)昭和55年1月1日火曜日朝刊”. 想い出の東京12チャンネル. 2008年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年4月23日閲覧。
  5. ^ この番組内で引田の脱出イリュージョンが生放送されることになっていた
  6. ^ 相沢雅雄『ハマ線地名あれこれ「横浜編」』株式会社230クラブ新聞社、1996年、188頁。 
  7. ^ 中日新聞1974年3月19日20面
  8. ^ フラワーアクション009ノ1”. 東映チャンネル. 東映衛星放送. 2025年1月17日閲覧。
  9. ^ 1976年から師事し、1977年には代役で「空中ケーブルからの大脱出」をこなした。
  10. ^ 1980年12月15日に後援会の要請で、引田天功を襲名した。



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