建造物としての特色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 22:51 UTC 版)
「シュパイアー大聖堂」の記事における「建造物としての特色」の解説
修復を繰り返してはいるが、建造物は本来の様式を良く保存しており、絶えて久しい純粋にして明確なロマネスク様式を伝える最も優雅な例の一つとなっている。顕著な特徴は、建物全体を取り囲む柱廊であり、まさにそれらは屋根のラインの真下にあたっている。三列の側廊を持つアーチ型天井のバシリカ式聖堂は、11世紀から12世紀にかけて発展していったロマネスク建築の中で、極めて強い影響を及ぼしてゆくデザインの白眉である。 大聖堂の中でひときわ優れているのは、東端と西端の配置のバランス、そして身廊と翼廊からなる本体の四隅に配置された塔の対称形の配置である。 西のファサードの前にある「大聖堂の鉢」(Domnapf)は、かつては宗教的な領域と市域を分かつものであった。新しい司教が選出されるたびに、その者が鉢にワインを満たし、市民たちは彼の健康を祈って空にした。 南の庭園にあるオリーブ山の彫刻は、かつては大聖堂の南壁に繋がっていた回廊の中央に置かれていた。15世紀以来の本来の彫刻群が破壊されたことから、19世紀にはシュパイヤーの彫刻家ゴットフリート・レン(Gottfried Renn)が現存する一連の彫刻群を作製した。かつての回廊の面影はオリーブ山周辺の歩道に見出すことができる。
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