広義の金属主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:01 UTC 版)
学者だけが使う傾向にあるが、貨幣を「市場の産物」、すなわち財およびサービスの交換手段とみなす考え方を広義の金属主義と呼ぶ。この立場からは、貨幣の本質的性質は購買力であり、必ずしも金属による裏付けを必要としない。この立場は、19世紀初めから流行しはじめた現在の主流経済学の見方を反映している。また、貨幣が金属による裏付け(担保)を必要としない理由、およびそれを表した事象として、歴史上に登場した様々な金貨、銀貨も、度々のその政府の都合によって金や銀の純度の変更や産出限界と流通量の拡大などの諸事情による変更をされながらも、価値の変更はなく使われ続けていたことが証拠と言える。その反対に、もし金属の裏付けが必要ならば、金貨純度や重量の変更が行われる都度に価値も変わっていって然るべきである。つまり、金属硬貨は「その表面に施された打刻印(単位情報)が重要なのであって、金銀純度や重量は問題ではないということであり、それゆえに現在の紙幣による管理通貨制度の成立へとつながるのである。
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