広場とタワー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 16:01 UTC 版)
中央に大きな芝生広場と欅の木があり、通りに面しており、野外コンサートやフリーマーケットに使われている。この広場を各部門の建物が三方から回廊で取り囲む、古典主義的建築の手法に習った形状となっており、各建物は人間的なスケール感を醸し出せるよう分節されている。さらに、市制100周年を記念して企画された建物であることから、チタンの正三角形パネル(一辺9.6m・57枚)を組み合わせてらせん状に天に伸ばした高さ100mのシンボルタワー(アートタワー)がそびえており、地上86.4mの展望室から水戸市とその郊外を眺めることができる。また冬には市民の手でイルミネーションが行われる。この形状はDNAのらせん形状であり、同型のかたちが反復しながら無限に伸びてゆくのはブランクーシの『無限柱』に着想を得たものでもある。石などの素材に覆われ立方体・円柱・ピラミッドなど重力的に安定した形態をしている低層部の建物と、空へ伸びる銀色の高層のタワーとは対立的なデザインがなされている。 タワー建設に当たっては、当時運輸省航空局から、高さ60メートルを超える建築物は航空法に基づいて衝突防止のために目立つよう、赤白に塗り分けるか点滅灯をつけるよう指導され、芸術館スタッフはタワー完成直後に航空局職員を招いて「措置をとらなくても十分目立つ」と説得工作を行った。結果として「かなり目立つと判断したが、証拠となる数字が欲しい」との指摘がなされ、証拠のための写真撮影に疾走したという。
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