小史:医学と精神医学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/19 03:16 UTC 版)
「月経前症候群」の記事における「小史:医学と精神医学」の解説
キャサリーナ・ダルトン(英語版)は、1953年にイギリスで最初の月経前症候群(PMS)に関する医学論文を出し、1954年にロンドンのユニバーシティ・カレッジ病院に世界初のPMSの診療を設けた。その1953年の研究では、心理的な症状を訴えたのは33%であった。彼女が、1982年にプロゲステロンの安全性の審査のために呼ばれ、このホルモンが投与されている女性では55%が心理的な症状を訴えていた。 1987年にアメリカ精神医学会(APA)の診断分類である『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM)に、後期黄体期不快気分障害(LLPDD)の案が掲載され、1994年にそれが現在の月経前不快気分障害に変わった。PMSの認識が公となるという大きな利点があった一方で、精神の専門家は身体を実際に診察する医学に長けていないという問題も生じた。医学的にはPMSはプロゲステロンの投与が有効なホルモンの異常であり、精神科医や心理学者は、そうとはみなさず抗うつ薬や心理療法で治療する傾向がある。
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