富士見高原療養所
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「富士見高原医療福祉センター富士見高原病院」の記事における「富士見高原療養所」の解説
この病院の前身である「富士見高原療養所」は、1926年、株式会社組織の総合病院として設立された。かつては不治の病だった結核患者の療養所(サナトリウム)として機能させるため、八ヶ岳山麓の空気清浄なこの地に設けられた。文学の素養にも秀でた初代院長・正木俊二(筆名:正木不如丘)の交友関係から、堀辰雄・竹久夢二・横溝正史らの文人もここで療養生活を送った。また、堀辰雄の婚約者であった矢野綾子も此処での療養中に病死している。 また、当時の結核療養の状況を背景とする、患者や看護婦らの恋愛模様を描いた原作に基づく映画撮影の舞台としても用いられ、その悲恋物語が人々の涙を誘うヒット作品となった(『月よりの使者』『愛染かつら』『風立ちぬ』『風立ちぬ (2013年の映画)(宮崎駿監督作品)』など)。 長らく創立当時の病棟が「旧富士見高原療養所資料館」とされ、往時の様子を偲び、「亡国病」ともいわれた結核の歴史と現況を伝えていたが、老朽化が著しくなり、耐震性にも問題があることから解体されることになり、2012年9月から解体工事が開始された。2012年10月には病棟のあった場所で6階建て新病棟の起工式が行われた。旧病棟の展示資料や建物の一部は富士見高原医療福祉センター内に保存され、資料館は再開された。 開館時間・月曜日〜金曜日・8時30分~17時00分 定休日土・日曜日 ※2020年11月現在休館中である。
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