家事部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/31 00:17 UTC 版)
「高等法院 (イングランド・ウェールズ)」の記事における「家事部」の解説
家事部は、離婚、子供、遺言の検認、医療といった問題を取り扱う。家事部の判断は人の生死に関係し得ることから、必然的に論争の的となる可能性がある。例えば、家事部が、病院に対し、結合双生児の分離手術を親の同意なく行うことを許可した事例、ある女性に生命維持装置の電源を切ることを許可する一方で、別の重大な障害を持つ女性に対し、夫が女性の同意の上で致死注射を行うことを認めなかった事例などがある。家事部は、子の福祉と利益に関するすべての事件を審理する管轄権を有しており、後見事件については専属的管轄権を行使する。 家事部の長は、家事部長官 (President) であり、現在はマーク・ポッター(英語版)である。家事部の高等法院裁判官は、ロンドン・ストランド地区の中央裁判所施設で職務を行うが、家事部の地方判事はロンドン・ホルボーン地区の1番街館で職務を行う。 家事部の歴史は比較的新しく、司法府法によって海事裁判所と遺言検認裁判所を統合することによって新設された。当時の名称は高等法院「検認・離婚・海事部」であり、俗に「遺言と難破と妻」と呼ばれていた。海事裁判所と遺言検認裁判所が他の部に移管された際に、家事部と改名した。
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