どうやって判例を引用するか
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/08 18:25 UTC 版)
「判例引用」の記事における「どうやって判例を引用するか」の解説
ニュートラル・サイテーション方式による場合、それらの情報は当事者名のすぐ後ろに記載する。判例集に登載されている判例の場合、「最もよい」判例集を用いて、ニュートラル・サイテーションの後ろにその情報を挙げる。最もよい判例集とは、基本的には公式の「Law Reports」(判例集)シリーズである。この判例集は、裁判所の構成に応じて事件を「Appeals Cases(AC)」(上訴事件)、「Chancery(Ch)」(衡平法部)、「Family(Fam)」(家事部)、「Queen's Bench(QB)」(女王座部)に分類している。 例えば、上訴事件判例集に登載されている「Rottman v MPC」事件は、以下のように引用される。 Rottman v MPC [2002] UKHL 20, [2002] 2 AC 692. これは、裁判が2002年にされ、上訴事件「判例集」2002年号第2巻に収録されており、掲載開始頁は692頁であることを示している。 裁判の特定の段落を引用したい場合は、角括弧で囲み、最後に記載する。 Rottman v MPC [2002] UKHL 20, [2002] 2 AC 692 [58]. 引用が2度目であるときは、簡略化された方式によることができる。その場合、脚注に最初に引用した頁を記載しておくべきであるとされている。 Carlill (n 12) 854 判例が「判例集」に掲載されていない場合、次に用いるべき判例集は「Weekly Law Reports」(週刊法律時報)である。これに基づいて引用を行う場合、「[2002] 2 WLR 1315」といった形で表示される。3番目に好ましいのは、「All England Reports」(イギリス判例集)である。これに基づく表示は「[2002] 2 All ER 865」となる。このほか、特定の法分野の判例集から引用を行うことが望ましい場合もあり得る。例えば、Rottman v MPC事件を「Human Rights Law Reports」(人権法判例集)から引用してくる場合、「[2002] HRLR 32」と表記される。 2001年より前の判例の場合、最もよい判例集を引用する。特定の頁を参照したい場合は、掲載開始頁の後ろに記載する。Donoghue v Stevenson事件の573頁を引用する場合、次のようになる。 Donoghue v Stevenson [1932] AC 562, 573
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