客車の改修・他編成への転用・改造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/15 15:03 UTC 版)
「TGV Reseau」の記事における「客車の改修・他編成への転用・改造」の解説
Réseau編成の運行開始から10年以上が経過し、客車の内装も陳腐化していた。また2007年のLGV東ヨーロッパ線開業に際して2電源対応Réseau編成を同線系統の列車でも運用することも考慮し、客車を改修する必要があった。 改修する客車内装の候補は、2002年と2003年にTGVの現行ロゴをデザインしたレカロ社、客車をダブルデッカーとしたTGV Duplex編成をデザインしたMDBとクリスチャン・ラクロワ (Christian Lacroix) 、ケンゾーによる三種類が公表された。最終的にパリで開催されたTrain Capitale expositionでMBDデザインとクリスチャン・ラクロワのデザインが選ばれることになった。 2電源対応編成は2004年からリール近郊に立地するSNCFエレーム (Hellemmes) 工場で改修工事を開始し、2006年に全編成の改修を完了した。3電源対応編成についても2008年から2009年にかけて改修工事が施工されているが、2電源対応編成とは異なるデザインが採用されている。 2電源対応編成のうち、編成番号515 - 533の客車はLGV東ヨーロッパ線からスイス連邦鉄道・ドイツ鉄道 (DB) 区間への直通運転に対応したTGV POS編成に転用された。 捻出された動力車は編成番号515 - 526・529・530・532・533がDuplex編成の編成番号601 - 612・616 - 619に転用され、編成番号527・528・531は3電源対応編成の編成番号4507 - 4509の客車を組み込み編成番号551 - 553の3本が組成された。さらに編成番号4507 - 4509の動力車はDuplex編成の編成番号613 - 615に転用された。この結果、Réseau編成の19本の動力車が新製されたDuplex編成の客車と組成されている。これらの編成は「TGV Réseau Duplex」とも称される。 第4530編成は電気・軌道総合試験車である「TGV IRIS 320」に改造され、2006年から運用されている。LGV区間のほか、在来線区間の検測も行っている。 Thalys PBA編成として落成した第4531編成はRéseau編成に転用され、第4551編成となった。 第502編成は事故により損傷を受け、一部の車両はAGVの試験編成に改造転用された。
※この「客車の改修・他編成への転用・改造」の解説は、「TGV Reseau」の解説の一部です。
「客車の改修・他編成への転用・改造」を含む「TGV Reseau」の記事については、「TGV Reseau」の概要を参照ください。
- 客車の改修他編成への転用改造のページへのリンク