守護聖人の意味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 22:00 UTC 版)
カトリック教会の伝統において、さまざまな職業や地域に守護聖人がいるが、それなりに縁のある聖人が選ばれている。たとえば聖ヒエロニムスは聖書をヘブライ語からラテン語へ翻訳したことから、通訳の守護聖人である。また、聖女アポロニアは殉教時の拷問で歯を抜かれたことから、歯科医の守護聖人になっている。時にはその結びつきの理由がよくわからないものもある。 また地域と守護聖人の関係においても、その聖人と縁があることやその地域で特定の聖人への信心が強いことが理由になっている。たとえばフランシスコ・ザビエルは日本にキリスト教をもたらしたことから日本の守護聖人になっている。 特殊な例として(すべての病気に守護聖人があるわけではないが)ある病気の守護聖人というのもあり、たとえばアウグスティヌスは眼病の守護聖人となっている。これは眼病を守っているのではなく、眼病の人がアウグスティヌスにとりなしを願うと効果があるという意味である。 守護聖人は一対一対応ではないので、一人の聖人が多くの職業や地域の守護聖人となっていることもあり、一つの職業、地域に多くの守護聖人がいることもある。たとえば先のフランシスコ・ザビエルは、日本以外にも中国やインド、インドネシアやオーストラリア、ニュージーランドなどの守護聖人でもある。また日本の守護聖人とされるのはザビエル以外にも大天使聖ミカエル、日本二十六聖人、聖母マリア、などがある。
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