女性像の作品について
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芝田米三はその作品集の中に次のような文章を残している。 「自然に育まれ、美しく開花し、自然の試練を受けて豊かな結実の時が来る。それは尽きぬ自然の姿であり、また、女性の成長期の姿にも似て、自然の仕組みの神秘さに人生の歌を感ずる。美しく咲く花は、人の心を魅了して楽しくし、実りは、試練を経て豊かさを得た喜びの讃歌である。花の時期のみに終わらず、色々な試練を受けながら成長し、実りある人生を歩んでいきたく思う。」そして芝田米三はその時の思いを書き綴り、その何かを語りかけたいと結んでいる。画集190ページ掲載 また、芝田米三はその著書「油絵の描き方8・人物画」の中で、若い女性像について「私の作品には多くの若い女性像が登場するが、これは絵画の最も古典的テーマの一つであり、人間も自然の一員であることを理解すれば計り知れない人間のドラマ性にとりつかれ、その魅力に引かれて描き続けることになった。」と述べている。 芝田米三は中央公論社の「婦人公論」の表紙画を1984年1月から1987年12月までの4年間担当した。後にその作品40点を一同に集めた展覧会に寄せて、米三は「四季を通して春夏秋冬の移り変わりを詩情あふれる情景と共に表現するように努めたが、その昭和が過ぎて平成となり、私は昭和のいぶきを少しでも表せただろうか。」と語り、伝統ある表紙画を担当した喜びを振り返っている。
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