外項と内項とは? わかりやすく解説

外項と内項

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 21:36 UTC 版)

項 (言語学)」の記事における「外項と内項」の解説

語彙要素Xの項は、統語的にその語彙要素最大投射XPもしくはX′投射)の外側生起する外項内側生起する内項とに分けられる語彙要素Xの外項は、叙述関係 (predication relation) の観点からは、その語彙要素Xの投射表される述語によって叙述される要素相当する統率束縛理論では、外項と内項はそれぞれ深層構造での主語と目的語見なされることが多い。 例えば、「太郎時計を壊す」の場合動詞「壊す」は項として「太郎」と「時計」を取っており、「太郎」は動詞最大投射 (VP) の外側にあるので外項、「時計」は内側にあるので内項である。そして、外項太郎」は、「壊す」の最大投射である述語時計を壊す」によって叙述されている。 (1) [S 太郎が [VP 時計を 壊す ] ] 外項 内項 外項と内項の区別は、自動詞分析や文の表面的な主語目的語と項の意味役割階層一致しない現象分析などに有用である。例え自動詞は、その主語一般的な他動詞主語似た振る舞いを示すものと、一般的な他動詞目的語似た振る舞いを示すものに分けられるが、前者主語外項後者主語内項であると考えれば振る舞い違い説明できる。 なお、外項語彙要素本当の項ではなく、v、VoicePrなどと呼ばれる機能範疇によって導入される、と1990年代からは考えられるようになっている

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