境界領域、境界の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 11:30 UTC 版)
「子供」と呼ぶには成長しているが、まだ大人になる手前の段階のことや、なりたての大人の状態のことなどを「青年」と言う。最近の日本語では、子供と大人の中間的な段階の人を「ヤングアダルト」などともいう。 現代では、年齢を重ねても精神的な成長がともなわない人が増えてきていることがしばしば指摘されている。特に日本では、2000年代以降、いい年になった人達が、端から見ると幼稚で浅はかにも思える事件を起こし、メディアで報道されることも増えてきている。 年齢的には「大人」に分類されるような年齢になっているにもかかわらず、精神的には子供の状態にとどまったままの人を英語では「kidult キダルト」などと言う。 (やや通俗的な分析ではあるが)年齢的には大人でありながら精神的に子供同然にとどまっている状態をパーソナリティ障害のひとつとしてとらえ「ピーターパン症候群」として分析している人もいる。家庭が機能不全の環境で育った人がかかえる障害状態を「アダルトチルドレン」と言うが、日本では通俗的には「成年なのに大人になりきれない人」といったような意味でつかわれることがある。 イタリアやフランスなどヨーロッパの国では、(失業率のあまりの高さの悪影響で)20歳を超えても仕事に就くこともできず、自然の流れ(必然)として親と同居し生活費など経済的に親にすっかり依存したままになってしまい、その結果、精神的にも「親離れ」できない人が相当に増えていて、社会問題とされることがある。日本でも、パラサイト中年などの問題が存在する。 また、先述の「大人になれない大人」の増加の原因の一つとして、早い段階から「お節介」のレベルを越えて、親が子供の行動や思考にいちいち介入し、自発的な意思を摘むことで、子の考える力が育たず、結果としてその子の持つ可能性を奪っている場合がある(過干渉)。当然の話ではあるが、親は通常子よりも早く死亡するので、このようなことをずっとやっていると、やがて親が死亡した際、遺された子供が一人で生きてゆくことができなくなる可能性が出てくる。現代では、教育者としての親の資質も厳しく問われている。
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