国際海底機構
【英】: international seabed authority
大陸棚の外側に広がる海底とその地下を深海底(国際海底)という。 国連海洋法条約は、深海底とその資源が人類の共同の遺産(common heritage of mankind)であるとする理念に基づいて、ここに深海底制度を設立することを規定した。そして、締約国がそれを通じて深海底における活動を組織し管理するために、国際海底機構を設立することにした。国連海洋法条約の締約国は、同時に国際海底機構の構成国となる。機構の所在地はジャマイカとし、その主要機関として総会、理事会および事務局が設けられる。 (1) 総会は、すべての構成国からなり、機構の権能の範囲内の問題または事項に関して一般的な政策を定める。 (2) 理事会は、構成国のなかから五つの部類別に総会が選出する 36 カ国で構成され、機構が遂行する個別的な政策を定める。理事会の下に経済計画委員会と法律・技術委員会が設けられる。 (3) 事務局は、事務局長と職員とからなる。 (4) エンタープライズ(Enterprise):この条約に規定されている深海底制度においては、機構と締約国、国営企業または私企業とが、並列して深海底資源の開発を行う方式が採用されているので、エンタープライズは、機構が直接に深海底資源の探査、開発、輸送、精錬および販売を行うための機関とされている。(→深海底) |

国際海底機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/17 20:38 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動国際海底機構(こくさいかいていきこう、International Seabed Authority、ISA)は、国連海洋法条約に基づき、同条約のすべての締約国を構成国として、1994年11月16日に設立された国際機関である[1]。
概要
事務局は、ジャマイカのキングストンに置かれている[1]。国際海底機構は、国連海洋法条約により人類の共同の財産であると規定された深海底(すべての沿岸国の大陸棚の外側にあっていずれの国の管轄権も及ばない海底及びその下)の鉱物資源の管理を主たる目的としており[1]、国連海洋法条約及び同条約第11部の実施協定の規定に従って、深海底における活動について管理を行う[1]。
国際海底機構が海底の鉱床について探査規則を定め、企業体等が海底機構に探査申請を行い、鉱区が設定される[2]。2014年までにマンガン団塊、熱水鉱床、コバルトリッチクラストの探査規則が制定されている[2]。
脚注
- ^ a b c d “日本の安全保障と国際社会の平和と安定 国際海底機構”. 日本国外務省 (2015年7月15日). 2015年12月5日閲覧。
- ^ a b 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 (2014年1月17日). “国際海底機構とコバルトリッチクラスト探査契約に調印”. 2015年12月5日閲覧。
関連項目
外部リンク
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