回復後のウイルス陽転化現象
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 17:12 UTC 版)
「新型コロナウイルス感染症 (2019年)」の記事における「回復後のウイルス陽転化現象」の解説
中国武漢の病院で、PCR検査により診断されたCOVID-19患者に対して、PCRと血液、血清の診断の詳細を調査する研究があった。39例中15例が、治療後も腸管や血液にウイルスを有していた。また、同病院の16例の研究で、0日目に口腔サンプルが陰性でも、5日目に肛門で採取されたサンプルが陽性化したのが4例あり、また血清検査では、治療の直後に陰性であるが治療の5日後に検査すると、陽転化する者が多かった。 一方、PCR検査で陽性反応が出て入院し、その後の検査で陰性となり症状も落ち着いたため退院したが、最初の発症から2週間以上経過して、再びPCR検査で陽性となったケースも出てきており、潜伏していたウイルスの再活性化か、変異ウイルスの再感染の可能性が指摘されている。 その後、ワクチンの治験等による研究によって、PCR検査だけでは方法や精度に問題があり、他の検出方法も併用しないと再陽性となる場合があること、スクリーニングによっては陰性となる場合や陽性となる場合、つまり疑陽性となる場合が存在することが明らかになっている。逆に言えば、疑陰性となる場合もあり、このことが再陽性化を生じていると考えられている。変異株による再感染については、管理された環境である病院内での感染はありえず、市中内での感染と考えられている。
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