哺乳類の妊娠
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/27 05:56 UTC 版)
生物学的に妊娠という場合は、哺乳類の胚が母体との間に胎盤を形成し発生を進める現象やその状態のことを指す。 哺乳類では、胚盤胞の状態で胚が降りてきて、初めは子宮腔内において遊離状態で存在する。一方、卵巣の黄体が分泌する黄体ホルモンの影響により、子宮内膜が機械的刺激に反応して脱落膜を形成し、そこに胚が着床する。 妊娠期の長さは、ゾウの場合は20か月余り、キリンは約14か月、ウマは11-12か月、イヌやネコは約2か月、ネズミは約3週間である。成熟度に関しては、草食獣は生後まもなく走れるほどに成熟して生まれることが多いが、外敵の少ない肉食獣は目も開かない状態で生まれてくる。また、有袋類はとても小さく未熟な状態で誕生し(子宮から出て)、母親の袋(育児嚢)内で成長する。 一度に妊娠する子の数に関しては、ネズミのように多産なものから、ゾウやゴリラのようにほぼ一頭のものまで様々である。これは、母体への負担と生後の生存率に関係していると考えられる。
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