品質データ改ざん問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 06:07 UTC 版)
「英国核燃料会社」の記事における「品質データ改ざん問題」の解説
1999年、BNFL職員がいくつかのMOX燃料の品質保証データを1996年から改竄していることが発覚した。また、1999年から2000年にかけてBNFLで製造され、関西電力の高浜原子力発電所でプルサーマル発電に使われるはずだったMOX燃料の抜き取り検査で、BNFLが品質保証のために必要な燃焼ペレットの外径測定を行わずに測定データを偽装するという不正も見つかった。更にその不正調査の過程で、調査を混乱させるため、BNFLの作業員が故意に燃料棒に異物を混入させるという事件も発生した。 原子力施設検査局(英語版)(NII)の調査は「管理と操作の段階は...事実上存在しなかった」と結論付けた。結果、日本側は使用を中止し、BNFLは日本の顧客である関西電力に保証金を支払い、2002年に欠陥のあった出荷済みMOX燃料を日本から回収した。BNFLの最高経営責任者であったジョン・タイラーは最初は辞任に抵抗したものの、NIIの厳しい報告書が発表されたことによって辞職した。 この問題の結果、BNFLの部分的民営化の見込みは2年間遅れた。また、これにより日本のプルサーマル計画は大きく遅延することになった。
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