命令形式とデータ形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/12 21:34 UTC 版)
「IBM 704」の記事における「命令形式とデータ形式」の解説
命令形式にはタイプAとタイプBの2種類がある。ほとんどの命令はタイプB形式である。 タイプAの命令形式は、「プレフィックス」3ビット、「デクリメント」15ビット、「タグ」3ビット、「アドレス」15ビットから構成される。プレフィックス部は命令の種類を指定する。デクリメント部は命令結果を修飾する即値を格納するか、命令の種類指定に使われる。タグ部はデクリメントレジスタを指定し、指定されたインデックスレジスタの内容がアドレスから引かれて実効アドレスとなる。アドレス部はアドレスか即値オペランドを格納している。タグフィールドで指定したデクリメントレジスタの内容に基づいて条件分岐する命令もある。プレフィックスの2ビット目と3ビット目が共にゼロの場合、タイプBと判断されるため、タイプAの命令は6種類しかない。しかもSTRという命令(バイナリで101)は IBM 709 で初めて実装されており、704 では5種類のタイプA命令しかなかった。 タイプBの命令形式は、12ビットの命令コード(うち2ビット目と3ビット目は常にゼロ)、2ビットのフラグフィールド、4ビットの未使用フィールド、3ビットのタグフィールド、15ビットのアドレスフィールドから構成される。 固定小数点数が二進の符号+絶対値形式で格納された。 単精度浮動小数点数は、符号ビット、8ビット指数(エクセス128)、27ビット仮数で構成される。 文字は6ビットで表され(BCDの一種)、1ワードに6文字が格納される。 命令セットは、データ形式をタイプA命令と同じフィールド (接頭辞、デクリメント、タグ、アドレス) に暗黙のうちに細分化している。Store Tag命令はIBM 704には実装されていなかったが、ワードの残りの部分を変更することなく、データワード内のこれらのフィールドをそれぞれ変更する命令が存在した。 LISPの最初の実装では、アドレスとデクリメントフィールドをCONSセルの実装に使用し、リンクされたリストの先頭と末尾をそれぞれ格納している。LISPの原始関数 CAR と CDR はそれぞれ「Contents of Address part of Register number」と「Contents of Decrement part of Register number」のフィールドに由来する。 「contents of address register」と「contents of decrement register」の略とされることもあるが、IBM 704 にはユーザーがアクセスできるアドレスレジスタは存在しない。
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命令形式とデータ形式
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「IBM 7090」の記事における「命令形式とデータ形式」の解説
基本命令形式は IBM 709 と同じで、「プレフィックス」3ビット、「デクリメント」15ビット、「タグ」3ビット、「アドレス」15ビットから構成される。プレフィックス部は命令の種類を指定する。デクリメント部は命令結果を修飾する即値を格納するか、命令の種類指定に使われる。タグ部はインデックスレジスタを指定し、指定されたインデックスレジスタの内容がアドレスから引かれて実効アドレスとなる。アドレス部はアドレスか即値オペランドを格納している。 固定小数点数が二進の符号+絶対値形式で格納された。 単精度浮動小数点数は、符号ビット、8ビット指数(エクセス128)、27ビット仮数で構成され、メモリ上では1ワード(36ビット)に格納される。 7094で導入された倍精度浮動小数点数は、符号ビット、8ビット指数(エクセス128)、54ビット仮数で構成される63ビット分であるが、メモリ上では連続する2ワード(72ビット)に格納され、第2ワードに格納された符号ビットと指数部はオペランドとして使用されるときには無視される。 文字は6ビットで表され(BCDの一種で、英文字には大文字小文字の種類は無い)、メモリ上の1ワードに6文字が格納される。 文書やプログラムでは八進法が用いられた。制御卓のランプやスイッチも3ビットずつグループ化されている。
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命令形式とデータ形式
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「IBM 709」の記事における「命令形式とデータ形式」の解説
命令形式にはタイプAからタイプEまで5種類がある。ほとんどの命令はタイプB形式である。 タイプA命令形式は、「プレフィックス」3ビット、「デクリメント」15ビット、「タグ」3ビット、「アドレス」15ビットから構成される。プレフィックス部は命令の種類を指定する。デクリメント部は命令結果を修飾する即値を格納するか、命令の種類指定に使われる。タグ部はインデックスレジスタを指定し、指定されたインデックスレジスタの内容がアドレスから引かれて実効アドレスとなる。アドレス部はアドレスか即値オペランドを格納している。タグフィールドで指定したデクリメントレジスタの内容に基づいて条件分岐する命令もある。プレフィックスの2ビット目と3ビット目が共にゼロの場合、タイプBと判断されるため、タイプAの命令は6種類しかない。 タイプBの命令形式は、12ビットの命令コード(うち2ビット目と3ビット目は常にゼロ)、2ビットのフラグフィールド、4ビットの未使用フィールド、3ビットのタグフィールド、15ビットのアドレスフィールドから構成される。 タイプC、タイプD、タイプEは特殊な命令で使われた。 固定小数点数が二進の符号+絶対値形式で格納された。 単精度浮動小数点数は、符号ビット、8ビット指数(エクセス128)、27ビット仮数で構成される。 文字は6ビットで表され(BCDの一種)、1ワードに6文字が格納される。 タイプAの命令形式のようにデータワードをプレフィックス、デクリメント、タグ、アドレスのフィールドに分けて操作する命令があり、ワードの他のフィールドを変更せずに特定のフィールドだけを操作できる。
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