同性間の性行為を経験した人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 23:00 UTC 版)
「同性愛」の記事における「同性間の性行為を経験した人」の解説
同性間の性行為、すなわち同性同士での性的な接触を取り上げて、その経験の有無によって同性愛であるか否かを区別しようとする考え方もある。ただし、この場合日本語においては同性「愛」となっているので言語上の問題がある。また、異性愛者に関しては、性行為がなくても異性愛者と呼ぶことを(異性愛者とも呼ばないほど自然に)受け入れるのに対し、同性愛者を性行為の経験の有無によって定義するのは非対称であり、整合性はないといえ、同性愛をもっぱら性行為のみに限定しようとする多数派意識の反映という指摘もある。 この定義を、感情経験といった主観的なものに比べて科学的な優れた尺度であると考える人もいる。しかし、幾つかの点で問題もある。 同性間の性交行為は文化・制度的に強く規制されることも多く、感情という内面的なものに比べて文化・制度が影響しやすい 同性間の性行為に及ぶに必要とされるパートナーは、人口密度の低い地域では全く見つけられない可能性がある。 そのため、同性愛の生物学的な側面を検討する上では、この定義は役に立たないと考える人もいる。 また、同性愛感情が無くても同性間の性交行為をすることは可能であるので、このことが統計的なズレをもたらしている可能性もあると指摘される。単なる興味本位や、制度的な強制、売春、強姦、刑務所や寄宿舎などで、異性と接する機会がない場合は、そのような事態になるのは実際に知られている(参考:機会的同性愛)。
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