各国の叙事詩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 02:36 UTC 版)
現存する最古の文学作品と呼ばれる『ギルガメシュ叙事詩』もその名の示すとおり叙事詩である。西欧文学の古典で叙事詩と言われるものには、古代において『イリアス』や『オデュッセイア』『労働と日々』、中世において『ベーオウルフ』、『ニーベルンゲンの歌』、『ローランの歌』などがある。アジアでは『マハーバーラタ』、『ラーマーヤナ』など。民族叙事詩として有名なものには、『シャー・ナーメ』(イラン)、『ウズ・ルジアダス』(ポルトガル)、『カレワラ』(フィンランド)、『マナス』(キルギス)、『ナルト叙事詩』(オセット)、『ユーカラ』(アイヌ)などがある。文献学者のエーリヒ・アウエルバッハは古代の叙事詩文体として、ホメーロスの『オデュッセイア』と旧約聖書のイサクの燔祭の2つをあげて比較した。 散文で書かれる時に叙事詩から小説へ変化するとされ、西洋では1世紀のペトロニウスの『サテュリコン』、2世紀の『ダフニスとクロエ』で既に散文化が見られる。 ダンテの『神曲』は形式上は叙事詩だが、英雄譚と異なって筋を持たない。
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